国際的な市場調査会社であるユーロモニターインターナショナル(以下、当社)は、「2023年版 アジア太平洋の急成長小売企業TOP10」を発表しました。トップ10の中に、アジアを代表する小売テック企業と共に、日本から株式会社ニトリホールディングスと株式会社コスモス薬品の2 社が入りました。
2022年、新型コロナウイルスがアジア太平洋地域の小売業界にもたらした影響の大きさは、市場によって大きく異なった。その差は、主に感染状況や封じ込め対策、また感染収束期へのアプローチの仕方によって生じた。
米国は飲食品のEC販売で世界最大の市場であり、同国における食料雑貨のEC売上は、2022年には合計1,800億米ドルに達した。様々な小売業者が食料雑貨EC市場でしのぎを削ってているが、業界の二大巨頭、WalmartとAmazonが他を圧倒している。この2社は、食料雑貨のEC販売で優位に立つために、それぞれ数十億ドルを投資してきた。しかし、この二大巨頭がシェア争いを繰り広げる中でも、他の小売業者たちも好条件さえ整えば、生き残るだけでなく、米国の飲食品EC市場で大きく成功することが可能である。
グローバル化と可処分所得の増加に伴い、アジア太平洋地域の消費者は「自分」を優先するようになっている。この傾向はCOVID-19によって更に加速した。本記事では、台頭する個人主義とセルフケア意識がもたらす3つのビジネスチャンスについて考える。
WWDC 2023で発表されたApple Vision Proは、コンピューター、そしてUX(ユーザー体験)の新時代を切り開く 起爆剤となるだろう。簡潔に言えば、この製品はコンピューター、テレビ、AR/VRヘッドセットの機能をコンパクトかつスマートなデザインのデバイスに集約したもので、3,499米ドルという衝撃的な発売価格を妥当に感じさせるものだ。
2023年6月21日から6月23日の期間で、大規模な食品・飲料市場の展示会であるJFEX2023と、“日本の食品”輸出EXPOが東京ビッグサイトにて開催された。新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行し、各ブースでは試食や試飲が活発に行われた。新型コロナ以前の賑わいを取り戻した会場からは、3つのキートレンドが見て取れた。
Sober curious(ソバ―キュリアス)文化とは、お酒を飲む人が完全に禁酒するのではなく、摂取量を控えめにしようとするトレンドのことである。このトレンドが生まれた欧米では、今や広く普及している。一方でアジア太平洋地域においては、このコンセプトはごく一部の人に知られている段階に過ぎない。しかし、日本では「ドライ」な取り組みが始まっており、ソバーキュリアストレンドが広まる兆しが見え始めている。
2022年、パンデミック後の世界のビューティー&パーソナルケア市場の回復は、インフレ率の急騰、物価高騰、そしてサプライチェーンのひっ迫によって減速した。消費意欲の回復や、デジタルエンゲージメントへの取り組みの加速、また、旅行や社交の機会の再開が見られるものの、2023年に入ってもビューティー&パーソナルケア業界には、未だに課題が存在している。本記事では、ユーロモニターが特定した、消費者に付加価値を与え、ビューティー&パーソナルケア製品の購入に影響を与える5つの主要トレンドを深掘りしていく。
パンデミックで溜め込まれていた消費者の需要が解放され、特にプレミアム製品の回復が世界のビューティー&パーソナルケア業界の成長に寄与した。一方で、原材料の高騰やウクライナ情勢によるサプライチェーンの混乱によってインフレーションが加速し、生活コストの上昇は消費者の購買意欲に大きな影響を与えている。