
Source: Euromonitor International Voice of the Consumer: Lifestyles Survey, fielded February 2025 (n= 14124)
パンデミック後、消費者は実店舗とデジタル双方のチャネルを横断して買い物をすることに、これまで以上に抵抗がなくなってきている。あらゆる商品が、数クリック(あるいはタップ)で手に入る時代だ。特にアジア太平洋(APAC)のZ世代はこの傾向が顕著で、地域ごとのデジタル環境を巧みに使いこなし、スマートフォンやSNS、インターネットが高度に発展した世界で育ってきた世代といえる。
こうした中でAPACの小売店舗が存在感を維持するには、Z世代に対する魅力や役割を進化させ、再定義していく必要がある。単なる購買の場にとどまらず、楽しさや体験価値を提供し、ブランドやそのコミュニティと関われる場へと変えていくことが求められている。
ユーロモニターが2025年に実施した消費者ライフスタイルサーベイによると、調査対象となったAPACの14市場のうち10市場で、Z世代の過半数が「魅力的な体験」が店舗での購買理由の重要な要素であると回答している。こうした傾向は、インドネシア、インド、フィリピンといった成長著しい小売市場で特に顕著だ。APACの小売企業は、こうした期待に応える店舗体験を戦略的に設計していく必要がある。
体験価値は、Z世代を店舗へ惹きつけ、関与を維持するうえで引き続き重要な要素となる。店内での滞在時間が長くなるほどエンゲージメントが高まり、購買の可能性や客単価の向上にもつながる。その結果として、小売収益の拡大にも寄与する。