世界の消費者トレンド2027:不確実な時代に、消費者が求める「信頼」と「自分で選ぶ力」
英国の市場調査会社ユーロモニターインターナショナル(以下、当社)は、AI搭載の市場調査プラットフォーム『Passport』のデータ・分析や世界消費者調査に基づき、翌年の業界横断的な消費者トレンドを予測する『世界の消費者トレンド』2027年版を発表しました。
同レポートによると、先行きを確実に見通せない世界において、消費者はバランスと、自ら主導権を持つことを求めています。世界各国で、信頼性、透明性、人とのつながり、そしてすぐに実感できる具体的なメリットをこれまで以上に重視する傾向がみられます。
今回、当社が選出した2027年の世界の消費者トレンドは以下の5つです。
1.安定の選択肢(Shelf Assured)
期待に応え続ける「信頼性」が新たな価値基準に
物価上昇やさまざまな混乱が日常の一部となるなか、消費者は、安定して入手でき、品質が一貫しており、手頃な価格で商品を提供し続けると信頼できるブランドを選ぶ傾向を強めています。実際、54%の消費者が、完全に信頼できるブランドからしか購入しないと回答しています。また、56%の消費者が商品やサービスを購入する前に徹底的に調査していて、一度信頼できる商品を見つけた後は、比較検討に何度も時間や労力を費やしたくないと考えています。
2.躊躇と依存のあいだ(Reluctant Reliance)
AIは使うけれど、最後は自分で決めたい
AI経由のEC流入は2025年1月から2026年7月までに376%増加。81%の消費者が日常生活の活動をサポートするために生成AIを利用している一方、買い物に関する情報源として生成AIを「非常に信頼できる」と考える消費者は19%にとどまります。消費者がAIに求めているのは、自分の代わりに判断してもらうことではなく、情報収集や比較などを通じて、自分自身の決断をサポートしてもらうことです。
3.つながりの新しい形(Peer Powered)
「何を買うか」も、信頼する仲間やコミュニティに左右される
既存の組織への信頼が揺らぎ、オンライン上でも何が信頼できる情報なのかを見極めにくくなるなか、消費者は、何を購入し、何を信頼するかを判断する際に、友人や家族、価値観の近いコミュニティをより頼るようになっています。こうしたつながりは購買にも影響し、消費者の72%が商品購入の際に友人や家族からの推薦を信頼すると回答しており、広告への信頼(46%)を大きく上回ります。
4.メリハリ消費(Mode-Switching)
頑張るモードと、休む・自分を甘やかすモードを使い分ける
42%の消費者が、他人から充実した生活を送っていると思われることを気にし、同じく42%が常に何かを達成しなければならないというプレッシャーを感じています。こうした疲れを背景に、成果の追求と心身の充実のバランスを重視する意識が高まっています。2027年の世界のウェルネス関連商品・サービスへの支出は2.8兆米ドルに達すると予測されています。
5.未来への緊張(Future Tense)
消費者は未来に対して、より懐疑的に
将来への不確実性が高まる中、消費者は、実現するか分からない将来の約束よりも、今すぐ得られる価値や具体的な成果を重視するようになっています。予期せぬ出費に備えてすぐに使える資金を持つ消費者は26%にとどまり、38%は今後5年以内に世界がさらに危うくなると考えています。
当社のイノベーション部門責任者であるアリ・アンガスは、次のように述べています:
「消費者はもはや、単に商品やサービスを購入しているわけではない。求めているのは、安心して選べるという確信だ。ブランドへの信頼、AIに対する安心感、コミュニティへの帰属意識、あるいは自分自身の生活におけるバランスなど、消費者はますます、信頼でき、自分でコントロールできると感じられる選択肢を求めるようになっている。」
当社東京オフィスのリサーチマネジャーであるショーン・クライドラーは、次のように述べています:
「日本の消費者は慎重な姿勢で2027年を迎えるが、消費意欲を失ったわけではない。長引く不安定な供給とインフレを経て、『安定の選択肢』の傾向として、信頼できるブランドへの支持が強まるだろう。また、『未来への緊張』を背景に、今のささやかな楽しみへの支出を正当化し、限定商品やゲーム要素を取り入れた体験など、目新しさを重視する傾向もみられる。一方、『メリハリ消費』では、息抜きを求め、日常のストレスを和らげるご褒美として『罪悪感を伴う消費』が広がっている。」
2027年の消費者購買行動に影響を与える要因や社会動向についての詳しい分析は、レポート『2027年 世界の消費者トレンド(英語版フルバージョン、日本語版概要もあり)』をご覧ください。
報道関係の方のお問い合わせ先:
ユーロモニターインターナショナル 広報担当
花﨑 真夕(はなざき まゆ)
Tel: 03-3436-2100 mayu.hanazaki@euromonitor.com
ユーロモニターインターナショナルについて
ユーロモニターインターナショナルは、英国ロンドンに本社を置くグローバル市場調査会社です。世界16か国にオフィスを構え、100か国以上に現地アナリストを配置し、企業の皆様が「いつ、どこで、どのようにビジネスを成長させるべきか」という重要な意思決定を行うためのマーケットインテリジェンスを提供しています。
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